新鶴駅
最終更新: 2022/10/01
▼この駅について
駅名 | 読み | 新抜き駅 | 立地*立地名クリックで、 その立地を検索 |
新鶴 | にいつる | | 福島県 |
開業*開業年クリックで、 同年開業の駅を検索 | 廃止 |
1926年 | - - - - 年 |
▼この駅を走る路線
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| JR東日本 | ■只見線 | 普通鉄道 |
▼かつてこの駅を走っていた路線
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| 日本国有鉄道(国鉄) | 只見線(貨物側線)× | 貨物 |
▼備考
只見線の駅。今の駅舎は2000年に建てられた簡易なもので、南東の方にある会津高田・会津本郷駅と殆ど同じデザインの駅舎になっている。
元々は西側の向かいにもう1つホームのある相対式ホームだったが、今は廃止され、棒線駅になっている。当駅西側一帯(向かいのホーム跡の奥)には、只見線沿線が豪雪地帯のためか、鉄道防雪林が植えられている。また、当駅は米や木材などを盛んに積み降ろしする貨物駅としての側面も強かったが、貨物の扱いは1971年に廃止された。貨物ホームはかつて駅舎真南にあり、今もその名残の空き地が残っている。
※鉄道防雪林は、東北本線の青森県区間(現・青い森鉄道、当時は日本鉄道)開通の翌年に、林業の若い博士のアイデアで誕生したのが始まりだという。
只見線は、新潟県の小出駅(こいでえき)と福島県の会津若松駅を結ぶ路線で、只見川に沿って山を越える。元々は、西側(新潟県側)に「只見線」として1942年に開通した小出~大白川(おおしらかわ)駅間と、東側(福島県側)に「会津線」として1926~1963年にかけて開通した只見~会津川口~当駅~会津若松駅間に分かれており、別路線だった。しかし、真ん中の県境を越える大白川~只見駅間が1971年に開通してこれらが繋がると、全体を「只見線」と呼ぶ事になった。冬の沿線は雪が多く、秋は紅葉が見事だという。この路線は、「会津」の付く駅名が17もあることでも知られている。
しかし、途中の会津川口駅~只見駅間が2011年の豪雨災害で不通となり、橋が流されるなど深刻な被害が出たため、当分の間復旧できないとされた。当駅の区間は被害を受けなかったためその間も通常通り運行されたが、不通区間は長らく代行バスが走った。
そんな中で、2016年末になってようやく、上下分離方式(運行を民間が、線路などの設備を公的機関が管理するなど、運行と設備維持を別の事業者が担当する方式)で鉄路を復旧させる方針が立った。その後は只見線のポータルサイトも開設され、復旧へのPR活動なども行われた。地元では復旧を願う人も多く、只見線応援団というのも結成された。そして遂に、不通区間が2022年10月1日に復旧を果たし、只見線は実に11年ぶりに全線復旧した。以降は上下分離方式によって、運行はJR東日本が、線路などの設備保有は福島県が担当するようになった。
※当初の復旧予定は2021年頃だったが、工事の遅れで延長された。
※上下分離方式は、主にバスなどから着想を得たもの。鉄道車両は線路を走り、バスは道路を走るが、大抵の場合、バス事業の方がお金が掛からない。なぜなら、鉄道会社は鉄道車両と線路の両方の維持にお金を掛ける必要があり、自分たちの走る道(=線路)を自前で維持しなければならない一方で、バスの走る道(=道路)は国道・県道など一般的に国や都道府県などが維持してくれているので、バス会社は自分の車両側だけを気にしていればいいため(道路の維持費は、税金という形で国民が既に間接的に払ってはいるが、この税は鉄道会社の社員も鉄道とは関係無しに国民として払わされている)。バスは車両の維持費だけ考えれば済むのに、鉄道は車両と道の両方の維持費を背負わねばならない。これは鉄道のハンデで、不公平ではないかという発想から、鉄道にもバスと同じ仕組みを導入しようとして始まったのが上下分離方式。つまり、線路維持を鉄道会社以外の会社や団体が担うことで、鉄道会社の負担が減る。「下」は線路などのインフラ、「上」はそこを走る車両や運行を指す。
※設備保有と運行を両方する通常の形態を「第一種鉄道事業」、他所から設備を借りて運行のみを行う形態を「第二種鉄道事業」、設備保有のみを行う形態を「第三種鉄道事業」と言う。上下分離方式は、「第一種鉄道事業を第二種・第三種鉄道事業へと分割した方式」と言い換えできる。只見線の場合、不通前のかつてはJR東日本が第一種鉄道事業者だったが、上下分離以降はJR東日本が第二種鉄道事業者、福島県が第三種鉄道事業者となった。設備保有と運行が分かれたこの形態は只見線以外にも沢山あり、例えば神戸高速線やJR東西線・北総線などにも同様の区間がある。響きは似ているが、「第三セクター」とは全くの別語・別概念。
※紛らわしいが、上記の只見線の東側区間の旧称である「会津線」とは別に、只見線の西若松駅から南へ分岐する同名の「会津線」もある。これは、元々は上記の会津線の支線として建設されていたが、改称後は支線扱いではなくそれ自体が会津線の本体となっている。 ▼関連写真