新田駅(埼玉県)
最終更新: 2022/05/09
▼この駅について
駅名 | 読み | 新抜き駅 | 立地*立地名クリックで、 その立地を検索 |
新田 | しんでん | | 埼玉県 |
開業*開業年クリックで、 同年開業の駅を検索 | 廃止 |
1899年 | - - - - 年 |
▼この駅を走る路線
▼備考
駅番号TS18の、東武伊勢崎線の駅。当駅には普通列車のみが停車し、準急や急行などは通過する。駅の東から北にかけて、綾瀬川が流れる。
東武伊勢崎線は、浅草駅と伊勢崎駅をはるばる結ぶ、東武鉄道の本線とも言うべき中心的な路線。その長さは私鉄路線の中では日本一な上、特に客の多い北千住~当駅~新越谷~北越谷駅間は、私鉄最長の複々線区間にもなっている。更に、東武鉄道が最も最初に開通させた最古の創業区間(後述)も含むため、伊勢崎線は東武鉄道の原点にして頂点とも言える。
伊勢崎線は途中で多くの路線が分岐しており、自身を軸としてそれら各路線を従える巨大な路線網を形成している。例えば、曳舟駅からは亀戸線、西新井駅からは大師線、春日部駅からは東西両方向へ野田線、東武動物公園駅からは日光線、更に佐野線や小泉線・桐生線なども、伊勢崎線から分岐している。これら伊勢崎線を中心とした系統は、後述の合併の歴史も踏まえ、「東武本線」と呼ばれる事もある。
また、伊勢崎線の東武動物公園駅以南には、「東武スカイツリーライン」の愛称も付いている。愛称区間では東京メトロ日比谷線・半蔵門線(とその先の田園都市線)と相互直通運転もされるが、半蔵門線経由の列車は準急以上の為、当駅を通過する。
東武鉄道の歴史は古く、1897年に創業、1899年には初の自社路線である北千住~当駅~久喜駅間を早くも開通させている。これは後に伊勢崎線の一部となっている。その上、1800年代から続く長い歴史にも拘らず、一度も他社に吸収合併・買収などをされた事が無く、ずっと「東武鉄道」としてそのまま会社が存続している。1906年には、日本鉄道や山陽鉄道など日本中の多くの私鉄が国に買収・国有化されて国鉄線となったが(鉄道国有法)、この時も東武鉄道は買収を免れ、以降は逆に東武鉄道が他社を買収・吸収する側にまで成長した。
1910年には早くも伊勢崎線が遥か遠くの伊勢崎駅まで開通し、大半が全通。その後は多くの鉄道会社を合併していき、東武鉄道は巨大化していった。1912年には、佐野線の前身だった佐野鉄道を合併。1913年には桐生線の前身だった太田軽便鉄道を合併。1920年には、東上線の前身だった東上鉄道とも合併した(東武本線という概念の誕生)。1927年には東京電燈運営だった伊香保軌道線も買収。1928年には、京成と争った末に、浅草雷門駅(現・東武の浅草駅)を東京側のターミナルとして確保する事にも成功した(実際の浅草延伸は1931年)。
買収だけでなく自力での路線建設も引き続き行い、1929年には日光線、1931年には宇都宮線を開通。1937年には更に、小泉線の前身だった上州鉄道も合併した。
その後は戦争の時代に突入していく。戦時中は、戦時統合によってまたしても日本中の多くの私鉄が買収されるタイミングがあったが、東武鉄道はこの時も買収を免れ、むしろ東武鉄道を中心に周辺(北関東地域)の別会社を合併していく形となった。これによって、1943年には鬼怒川線の前身だった下野電気鉄道と、越生線の前身だった越生鉄道を合併。1944年には、野田線の前身だった総武鉄道をも合併。こうして、現在の東武鉄道の巨大な路線網が形成された。
※当駅は伊勢崎線開業と同年の1899年に開業しているが、後の1908年に一度廃止され、1925年に再開業している。つまり、1908~1925年の廃止期間を経て、復活した事になる。
※京都府にも同じ名前の駅があるが、無関係。
ところで、当駅南隣は長らく「松原団地駅」だったが、2017年4月に「獨協大学前駅」(副駅名「草加松原」)に改称された。旧駅名の由来だった草加松原団地はかつて東洋一のマンモス団地として知られたが、その後一斉に老朽化を迎え、今や取り壊し・マンションへの建て替えが進んでいるため、もはやこの駅名は実態にそぐわないとして改称されたと思われる。草加松原は、綾瀬川に沿って1km以上伸びる松並木で、遊歩道化もされた観光地だという。 ▼関連写真